憧れの干場義雅氏の新刊「これだけでいい男の服」出ました。ハイ、もちろんサイン入りで買いました。干場氏は、男性ファッション誌「LEON」や「Safari」の編集長を経て独立、ファッションディレクターとしてご活躍中です。
コロナ以前、世界中を飛び回っていた干場氏もステイホームによって改めて自身のワードローブを整理し、これまでの「『もっともっと』とひたすら新しいものを追いかける生き方」を問い正す良い機会になったと仰っておられます。
衣料在庫大量廃棄・製造過程での水質汚染・水の大量使用、マイクロプラスチックの問題等、アパレル業界と環境・経済の折り合いは益々難しい局面を迎えております。そんな中干場氏は、おしゃれとは流行を追うことではなく、あるいはセンスでもなく、大人の男性にとって最も大切なのは知識である。と言います。そこで流行に左右されない、一生モノのアイテムを50紹介したのが本書となっております。
中でもこれは真似したい!と感じたのはチャールズ皇太子の服に対する姿勢です。紳士服の故郷である英国、その皇太子の服に対する姿勢、私は知りませんでしたが、「止まった時計」として有名なのだそうです。30年以上着用のツイードコート、つぎはぎが施されたジョンロブ(革靴)かけはぎのグレースーツ。
「買うなら一度だけ、良いものを買え(Buy Once, Buy well.)」と選び抜かれた良いものを生涯大切に使用する。この姿勢には感動を覚えます。
もちろんこれからのサスティナ社会にとっても理想的と言えますが、やはり有り過ぎる世の中で「選び抜く」という事を見失いがちの現代人にとって、見習うべき考え方なのでは無いでしょうか。