昔、「ダイヤモンドはダイヤモンドで磨かれる。人も人から磨かれるんだよ」
そんな言葉を教えてもらったことがある。
その時は妙に感動して、「なるほどな」と思った。
あれからもう20年ほど経った。
この半年を振り返ると、まさにその言葉の通りだった気がする。
いろんな人に出会って、いろんなことを言われたり、経験したりして、
そのたびに自分のクセとか、弱さとか、変なプライドとかが浮き彫りになった。
正直、昔の自分はけっこう傲慢だった。
傲慢っていうのは、自分を必要以上に大きく見せたり、
人の意見を聞く余裕がなくなったり、
「まあ当然だろ」みたいな態度をとってしまう、あの感じだ。
今思えば、ただ弱さを隠したかっただけなんだけど。
そんな自分が、ここ半年でちょっとは削られたというか、
角が取れたというか……まあ、磨かれたんだと思う。
先日、その“試験みたいなもの”がやってきた。
別に大げさな話じゃなくて、現実の中に突然やってくる、
逃げられないタイプの出来事だ。
あれが合格だったのか、不合格だったのかは分からない。
もしかしたら10年後になって「あぁ、あれか」と気づくのかもしれない。
ただ一つだけ言えるのは、
どんな時代になっても、人は人によってしか磨かれないということだ。
20年前に聞いた言葉は、やっぱり本当だった。
で、今はこう思う。
その先に何があるのか。
そんなヤボなことは考えるまでもない。