人生というのはおもしろいもので、重なるときはいろんなことが一気に押し寄せてくる。
けれど本当のところを言えば、どこかで何かが停滞しているから、その“つかえ”が後ろの予定や気持ちまでせき止めてしまうのだろう。
小さな見落としや、後回しにしてきたこと。
あるいは、心のどこかに置き去りにした感情。
そういうものが静かに積み重なって、気づけば焦りや不安が膨らみ、パニックの手前まで追い込まれてしまう。
そんなときに大切なのは、
いま起きている“事実”をどう捉えるか。
ただ、これが難しい。
事実と自分の解釈がごっちゃになり、憶測や思い込みが真実のような顔をして紛れ込む。
それが判断を狂わせ、さらに気持ちを曇らせてしまう。
だからこそ、そんなときはペンを持って書き出すのがいい。
アナログだけれど、ノートに書かれた言葉は不思議と冷静さを取り戻させてくれる。
こんがらがった糸がスルスルと解けていくように、次に取るべき行動が見えてくる。
時は師走。
気持ちばかりが先に走りがちだけれど、こういう時季こそ、一つひとつ。
丁寧に、順番に。
それだけで、また流れは動き始める。