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828/1000 メダルの色も薄れるオリンピック 

828/1000 メダルの色も薄れるオリンピック 

冬のオリンピックが終わると、やはり少し寂しい。

あれだけ毎日、家族で一喜一憂していた時間が、ふっと静かになる。


開幕当初、カーリングを「床を擦るやつ」と言い、「羽生結弦はどうしたの?」と言っていた妻が、中盤からは
「ショーン・ホワイトが観に来てたよ」とか自然に口から出る。
オリンピックのコンテンツとしての不動の強さを感じる瞬間だった。

けれど今回、強く感じたのは、日本人選手の“存在感”だった。

 

以前のような「国を背負う」という空気は、どこか薄れているように思う。

もちろん代表であることに変わりはない。けれど悲壮感よりも、自分をどう表現するかに重心がある。

それがとても気持ちよかった。


技の難易度やメダルの色以上に、

「これが私の滑りです」

「これが今の私です」

と差し出している姿が印象に残った。

楽しんでいる。

 

もちろん簡単な言葉ではない。

あの舞台で楽しむには、どれだけの積み重ねが必要か。

どれだけ自分と向き合ってきたか。

 

だからこそ、その“楽しむ姿”が嘘ではなく、本物に見える。

 

国を背負う強さから、

自分を解き放つ強さへ。

 

どちらが上という話ではない。

けれど、今の在り方は、見ていてどこか軽やかで、成熟を感じる。

 

勝ったかどうかより、

出し切れたかどうか。

 

メダルの色もそれほど重要ではないなと心から感じられた。

その基準で語られるスポーツは、美しい。

 

もしかすると私たちも、

「背負わなくていい」「もっと自分でいい」

そんな許可を、彼らから受け取っているのかもしれない。

 

今度はWBCとまたコンテンツに踊らせられる。

妻の発言に注目したい。