南は大阪、北は青森。
そして講師の先生は金沢から。
整理収納アドバイザーフォーラムin東北は、まさに「全国各地から、鶴岡へ」という言葉がぴったりのイベントになった。
無事に終了した今、これからは動画配信用の編集作業が始まる。
ここからが、もうひと山。
今回のフォーラムで表立ってはいないけれど、掲げていた大きなテーマは――「命を守る」。
整理収納という行為が、防災や災害時の安全にどうつながるか。
能登地震以前の取り組みと、これから地域で何ができるか。
それらを丁寧に見つめなおす時間だった。
人と人とのつながり、地域の力、そして“今を生きる”ということ。
それはすべて、命を守るという目的のもとにある。
決して特別な人だけがやることじゃなくて、
それぞれの暮らしの中にこそ、備えと気づきがある。
講師が仰った、心に残った言葉がある。
「早く行きたいなら一人で行け。遠くまで行きたいなら皆んなで行け」
アフリカの諺らしい。
これまで私は、一人で突っ走ってしまう場面も多かった。
でも今回のフォーラムは、まさに“皆んなで行く”という実感に満ちていた。
講師も、参加者も、関係者も、そして何より、運営スタッフのみんな。
あの人たちがいなければ、このフォーラムは成立しなかった。
走って、支えて、気を配って、笑って、考えて。
そのすべてが、「命を守る」というテーマに、静かに力を与えていたと思う。
この場を借りて、心からのありがとうを。
今、でっかいプロジェクトに取り組んでいる。
でも、やってるのは私一人だ。
設計図作りって、やっぱり一人がいい。
もちろん関係者にはヒアリングしているけれど、あれこれ組み立てたり線を引いたりするのは、どうしても一人でこねくり回す時間になる。
だからなのか、ふとした瞬間に「もう無理だ〜」って、つい口から漏れる。
何度もあった、そんな瞬間。
だけど不思議と、そのたびに助けてくれる人が現れる。
自分で呼んだ覚えはないのに、ちゃんと絶妙なタイミングで。
なんだろう、これは。
最近は、「ああ、きっと守られてるんだな〜」と、ちょっと牧歌的な安心感すら湧いてきている。
昔の私なら、もっと気負っていたかもしれない。
全部自分の力で、歯を食いしばってやるべきだって。
でも今は、違う。
私は一人だけど、一人じゃない。
そんな矛盾が、今の私にはちょうどいい。
きっとこのプロジェクトはうまくいく。
だって、私は知っている。
「無理だ〜」と漏れた、その先で待ってる人たちがいることを。
これまで私が迷ったとき、よりどころにしてきたのは「カタキ」の方だった。
“カタキ”とは、簡単に言えば**「難しい方」**。
楽な道より、骨の折れる道。
遠回りでも、手応えがありそうな方。
そういう道を選んでおけば、何となく「逃げてない気がした」からだ。
けれど実際は、その難しさに身を隠していたことも多かった。
「こっちの方が大変だから、きっと正しい」
そんなふうに思い込んで、でも本音では、本当に向き合うべきことからは逃げていた。
そのことに気づくたび、なんとも言えない罪悪感が残った。
難しい方を選んだ自分に酔っていたんじゃないか?
「正しい選択」という仮面で、どこか逃げていたんじゃないか?と。
そんなとき、『宇宙兄弟』というアニメに出会った。
その中で、主人公の六太が恩師から言われた言葉がある。
「迷ったときは、ワクワクする方を選べ」
私はこの言葉に、ハッとした。
自分が「難しい方」にばかり目を向けていたのは、
本当は“ワクワク”に自信が持てなかったからかもしれない。
心が動く方を選ぶことに、どこか後ろめたさを感じていたのかもしれない。
そして昨日、講演会で出会った言葉が、
そのふたつをすっと包み込んでくれた。
「迷ったら、両親が笑顔になる方を選びなさい」
この言葉には、計算も言い訳もいらなかった。
私の両親は今も健在だ。
どちらを選べば、あの人たちは笑ってくれるか。
その顔を思い浮かべれば、不思議と答えが出てくる。
“難しさ”や“ときめき”じゃなくて、
もっと深いところにある安心感。
それが、今の私にとっての道しるべなんだと思う。
これからも迷うことはあるだろう。
そのたびに、私は静かに自分に問いかける。
「両親が笑うのは、どっちだろう」と。
夕方の小一時間、会社の敷地で今年一発目の草刈りをしました。
陽射しは穏やか、風はちょっとだけ涼しくて、やるなら今だなと。
草の勢いはすごくて、たんぽぽなんかは「おいおいどこまで広がるつもり?」ってくらいの勢い。
一部、完全に剛毛です。笑
草花には申し訳ないけれど、刈った後のスッキリした道端を眺めるとやっぱり気持ちいい。
それだけで、なぜか嫌なこともふっと軽くなるんですよね。
今日は草刈り中、久しぶりにパールジャムを流していました。
特に「Daughter」が妙にしっくりきて、無性に聴きたくなったんです。
1993年、あの曲を初めて聴いたのは高校2年生の頃。
親に対して反発していたような、でもまだどこか頼っていたような、そんな時期。
草を刈る単調なリズムと、エディ・ヴェダーの声が不思議に重なって、
心の奥にしまってた“あの頃の自分”とちょっとだけ再会した気がしました。
草刈りって、ただの作業だけど、どこか心の中まで整理されるようなところがあって。
パールジャムの音楽がそこに加わると、なんだか妙にしっくりくる。
もしかすると今、少し疼いてるのかもしれません。
50を前にして、あの頃のハングリーな気持ちが、また顔を出してきたのかも。
まあ、草刈りしながらそんなこと考えてる人もそういないとは思いますが、
こういう時間、わりと好きなんです。
今朝の新聞で、「50代から取りたい資格ランキング」が紹介されていました。
1位:漢字検定
2位:習字・ペン字
3位:整理収納アドバイザー
そのランキングを見て、思わず「わかる、わかる」と頷いてしまいました。
48歳の私は、今まさに2位と3位を楽しんでいるところ。
習字を始めて約1年。今は二級を取得して、次のステップに向けて日々筆をとっています。
漢字のバランス、線の強弱、余白の取り方――
美しい文字というのは、単に整っているだけではなく、お互いの形が響き合い、引き立て合っていて、そこに書き手の感情や気持ちまで乗ってくる。
そんな「伝わる文字」を目指して、静かな時間に向き合うのは、なかなか豊かな時間です。
そして、もう一つの「整理収納アドバイザー」は、もはや趣味というより“仕事”の一部。
講師として、当社で月に1回、資格取得講座を開催しています。
とはいえ、モノを整えることは仕事でもあり、同時に人生を豊かにする“趣味”でもあると感じています。
整理収納は、形ある物体を整える技術だけれど、そこには「思いやり」や「おもてなし」、「モノを活かす」「自分を大切にする」といった、目に見えない価値が込められています。
習字もまた、線の美しさだけではなく、字に気持ちを宿す行為。
どちらも、「小さなことにこだわる」ことで気づける美しさや調和があって、
今の私には、それがとても心地よい。
そんなわけで、まんまと50代人気ランキングに乗っかっている私ですが(笑)、
日々をていねいに過ごしたい気持ち、わかる方も多いのではないでしょうか。