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毎日ブログ

2025/08/18
640/1000 アラフィフの思い込み劇場   

アラフィフともなると、それなりに経験を積んでいる。

もちろん役に立つ場面も多いが、ときに先入観となって勘違いを生むことがある。

先日、家財整理のお見積もりで約束したお客様。

私は「この方は仕事をされていない」と勝手に思い込み、13時に伺うことにした。

(経験上、仕事をしている人の昼一は13時30分、していない人は13時──そんな“自分ルール”があったからだ。)

ところが伺ってみると不在。

携帯に電話しても「現在使われておりません」とのアナウンス。

仕方なく現場を後にしたが、よく確認すると──電話番号は「090」ではなく「080」。

さらに、相手の昼一はやはり13時30分だった。

思い込みで時間を決めつけ、番号まで早とちり。

たったそれだけで仕事が止まってしまう。

経験は武器になるけれど、裏返せば落とし穴にもなる。

そして最近の私は「これまでの経験だと」と口にすることが増えた。

もしかすると──「老害」の初期症状かもしれない。

2025/08/16
638/1000 茶箱を囲んで、イノシシ肉と生ビール   

会社終わりに、みんなでバーベキューを開催しました。

昨年から復活した恒例行事。今年はついに生ビールサーバーも登場し、ぐっとパワーアップです。

テーブルと椅子には、家財整理でレスキューした“茶箱”を活用。

ざらりとした木の質感がなんとも雰囲気よく、テーブルにすれば味わいが出るし、椅子にすれば不思議と腰が落ち着く。あぐらをかいても大丈夫で、思いのほか座り心地がいいのです。

そして今回の目玉は、鉄砲撃ちの方からいただいた“イノシシ肉”。

ジビエと聞くと、どうしても「クセが強い」「硬い」という印象がつきまといますが──ひと口食べて驚きました。臭みはまったくなく、むしろタンパクでふっくら。噛むほどに優しい旨味が広がり、「これ本当にイノシシ?」と皆で顔を見合わせるほどでした。ジビエのイメージが覆された瞬間です。

夜風に吹かれながらの一杯と、茶箱テーブルを囲んで味わう山の恵み。

そして何より、普段の仕事中には聞けないスタッフの“生の声”があちこちから飛び出してくるのも、こうした時間ならではの発見でした。

今年の夏の夜は、ちょっと特別なバーベキューになりました。

2025/08/14
636/1000 祖父たちが生きた、戦争が当たり前の世界   

昨日はお盆でお墓参りを済ませ、夕食の席で母や妻と話をしているうちに、自然と「戦争」の話題になった。

私の祖父は通信兵で、子どもの頃によくモールス信号の打ち方を教えてもらった記憶がある。妻の祖父は整備兵で、躾にはとても厳しかったそうだ。母方の祖父は衛生兵で、母が子どもの頃にはペニシリンの注射をお尻に打たれたこともあったという。

それぞれの祖父が、戦場でどんな思いを抱えていたのか、私には想像もつかない。ただ一つ分かるのは、戦争が生活と地続きのものだったということだ。どの家庭でも、男たちは皆、戦地へと赴いていたのだ。父方、母方の祖父の兄弟たちも例外ではなく、帰らぬ人となった。

いま食卓でその話をしている自分にとっては、戦争は遠い過去の出来事に思える。

それでも「皆が行っていた」という事実を前にすると、戦争に行くのが当たり前の世界があったことに、驚かされる。

お盆のひととき、祖父たちの話を通して、もう会うことのできない人々に想いを馳せる。語り継がれる断片から、歴史は今も静かに生きているのだと感じた。

2025/08/12
634/1000 50年分の垢落とし    

創立50年を間近に控えた事務所には、モノの垢だけでなく、データの垢も積もっている。

それは埃のようにそっと溜まっているわけではなく、時に机の角で足の小指をぶつけたような痛みを伴って存在を主張する。

定休日の事務所にこもり、昨日からその垢を落としている。

今日で終わらせるつもりだったが、どうやら明日までびっちりかかりそうだ。

半世紀の歴史を背負ったデータは、ひとすじなわでは整理できない。


情報というのは不思議なもので、活かす情報にもなれば、ただの置物にもなる。

道具と同じで、使う人によってまったく違う活き方をするからだ。

そのためには、扱う人の力量を探り、「どうなって欲しいのか」を一緒に考える必要がある。

だから書類やデータとにらめっこしているだけでは、ゴールは見えてこない。


情報のアップデートは、ただファイルを入れ替えるだけでは済まない。

それを扱う人間のマインドも変わらなければ、本当の整理はできないのだ。

いや、変わるというよりは、新しいOSをインストールする必要があると言った方がいい。

古いバージョンでは、新しいデータ形式が開けない。

効率も、速度も、そして発想も、最新の環境とは雲泥の差がある。


掃除まで手を伸ばす余裕は今日はない。

書類の山は、相変わらず机の端でこちらを見下ろしている。

「俺の番はいつだ?」と言われているようだが、それは次の定休日に回そう。


外の空は、すでに夏の夕暮れ色。

今日もまた、ひとつのフォルダを閉じて、明日こそは掃除まで…と心の中でだけ予定を立てる。

2025/08/10
632/1000 ロバートジョンソンそして国宝   

妻が夫婦割で予約を入れてくれて、映画『国宝』を観に行った。

娘いわく「ポップコーン食べる暇がないほど面白いらしい」映画だそうで、確かにその通りだった。

上演前にはくちゃくちゃと音を立てていた観客も、無音が多いこの映画が始まると、ピタッと手を止めた。

この美しすぎる映画には、ポップコーンが入り込む隙が微塵もない。

何度も涙でスクリーンが霞んだが、それを妻に気づかれないよう、涙を拭わず流しっぱなしにしておいた。

印象深かったのは、主人公の「神様じゃない、悪魔と取引したんだ」という一言。

その一瞬の美しい景色を求め、自分の人生の全てを投げだす生き様に、胸を突かれた。

ふと、ギターのテクニックを手に入れるために悪魔と取引をした——そう語られる伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンが頭をよぎる。

芸を極める者は、時代も国も関係なく、同じ危うい橋を渡るのだろう。


自分ではきっと映画館には観に行かなかったであろう作品。

夏休みのいい思い出になった。