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  1. 毎日ブログ
 

毎日ブログ

2026/02/01
806/1000 便利な後輩を卒業する   

人を育てるということは、何なのだろう。

仕事に限らず、これまでさまざまな立場で人と関わってきたが、振り返ると「自分より下が育っていない」という場面を何度も経験してきた。


私より上の世代は、次々と仕事を振ってくる。

私はそれを右から左へと処理してきた。

量をこなす中で、確かに力はついたと思う。


だが、ふと気がつく。

自分の下が育っていない。


下の世代は、私を当てにする。

「小林さんがいれば何とかなる」

その空気は、安心でもあり、同時に危うさでもある。


この構図が続けば、組織は静かに弱体化していく。

仕事は回っているように見えて、実は“人”が育っていないからだ。


頼まれることに応え続けるのは、気持ちがいい。

評価もされるし、自分の存在価値も感じられる。

けれどそれは、いつの間にか「便利な後輩」「都合のいい中間管理職」を引き受け続けることにもなる。


今、必要なのはもう一段階先の役割だと思う。

自分がやることを減らし、人に任せること。

失敗させ、考えさせ、時間をかけて待つこと。


人を育てるとは、

自分が楽になることでも、

相手を甘やかすことでもない。


組織の未来のために、

あえて自分が“不便になる”選択をすることなのかもしれない。


便利な後輩を卒業する。

それは、次の責任を引き受けるという決意でもある。


2026/01/30
804/1000 予定のないドレスの話。未来の話ができるのが嬉しい   

二泊三日の東京出張が終わり、雪の庄内に帰る。飛行場に止めた車の雪が心配だ。

今回は中期経営計画を作成する合宿セミナーに参加していた。

合宿、と聞くと身構えてしまう。

山に籠もって数字と向き合い、頭から煙を出すような時間を想像していた。

けれど実際は、ずいぶんと穏やかな時間だった。

九割は個人ワークで、必要なときに専門家と壁打ちをする。

急かされることもなく、評価されることもない。

考えるための時間が、きちんと用意されていた。

かなり贅沢だし、驚くほど分かりやすい。

頭の中に散らばっていたものが、少しずつ整理され、

見えにくかった未来に輪郭が生まれてくる。

これからの会社、これからの仕事は、

きっとこういう形に近づいていくのだろう。

「仕事だからしょうがない」と割り切って進むのではなく、

立ち止まって考えること自体が、ちゃんと仕事になる世界。

そんな一日の終わり、上京している長女と飲みに行った。

話の中心は仕事のこと。

近況や悩みを聞きながら、

いつの間にか大人同士の会話になっていることに気づく。

ところが不思議なもので、

なぜか予定もないのに、

自分が着るウエディングドレスは何色がいいか、という話題で盛り上がった。

元ドレスコーディネーターの彼女は、

やはりドレスの話になると少し表情が変わる。

「こういうのはどうだろう」

私のチョイスに、

「そのブランド、人気だよ〜」と返ってきた。

少しだけ誇らしい。

何かが決まったわけではない。

未来が動いたわけでもない。

けれど、仕事のことを考える時間も、

予定のないドレスの話も、

どちらも「これから」を静かに見えやすくしてくれた気がする。

未来の話ができるというのは楽しいものだ。


2026/01/28
802/1000 たまには一人がいいね   

東京出張1日目が終わった。

予定が終了して、一目散に向かったのは、ホテル。そしてそのあとはもちろん、どこにも行かずにホテル。

せっかく東京に来たんだから、飲みにでも行けばいいのにと自分でも思うのだけれど、いつも全くそういう気分にならない。

多くの人は「もったいない」と言う。

たしかにそうなのかもしれないが、私はコンビニでお茶を買って、静かな部屋に戻る瞬間に、いちばんほっとしてしまう。

部屋に入り、夜景でも眺めようかとカーテンを開けると、隣のビルの壁だった。

思わず笑ってしまう。東京らしいと言えば東京らしい。絶景ではないが、がっかりするほどでもない。ただ、無機質な壁がこちらを静かに受け止めている。

若い頃は、知らない街に来ると意味もなく歩いた。外に出て、何かを取り込まないと損をする気がしていた。今は逆だ。一日分の言葉や判断で、身体も頭も満ちている。これ以上入れなくてもいい、とどこかで思っている。


ただ明日は、上京している長女と飲みに行く約束をしている。それを思うと、この静かな夜も、なんだかもう少しだけ賑やかだ。

誰の声も物音もしない、エアコンの音だけが響く部屋の中、家では味わえない、一人の静かな時間が、とっても心地いい。

2026/01/26
800/1000 三十年越しの『BIG』   

Netflixで、トム・ハンクス主演の『BIG』を、高校一年生ぶりに観た。

気づけば、三十年ぶりくらいになる。

当時は、「その頃脚光を浴びていたトム・ハンクスが出ている、昔の作品にBIGっていうのがあるらしい」という、そんな軽い情報だけで観た記憶がある。

とても印象に残る映画ではあったが、感動したという記憶はない。

この作品は、13歳の少年が、ある出来事をきっかけに、半年間だけ30歳の身体になってしまうファンタジーだ。

高校生だった私はもちろん子どもで、大人の世界への憧れや不安、そういった青さのただ中にいた。だからきっと私は、トム・ハンクス目線でこの映画を観ていたのだと思う。

それが三十年経って観ると、まず感じたのは、トム・ハンクスの演技の凄さだった。

まんま、13歳の少年が滲み出ている。声、動き、表情、間の取り方。そのすべてが「中身が少年」のままなのだ。

けれど今回、私がいちばん感情移入したのは、トムではなく、ヒロインだった。

トムはおもちゃ会社に就職し、そこで大人の女性と出会い、恋仲になる。

都会の大人社会で少し疲れた彼女が、トムと過ごすうちに、生きる喜びのようなものを取り戻していく。


ここから先はネタバレになる。

最後、すべての秘密が明かされ、彼女の目の前で、トムは13歳の少年に戻っていく。

恥ずかしそうに、気まずそうに、少し背中を丸めながら。

あの場面で彼女が向ける眼差しは、もう恋人を見るそれではなく、どこか母性に近いものだった。

そして別れのキスは、唇ではなく、おでこに。

切り替わる瞬間が、

この映画をコメディから“人生の話”に変えている。

今はズシンと胸を打たれるこのシーンを若い頃の私はきっと通り過ぎていた。


この映画の素晴らしさは、子供にも大人にも刺さる何かがあることだろう。
高一の息子に勧めて感想を聴きたいと思った。


2026/01/24
798/1000 求められる自分と本当の自分   

久々の二連休初日。

それなのに、朝からなんだかそわそわしている。


仕事をしていないと落ち着かない。

もう体が、そういうリズムになってしまったらしい。


午前中は、凍えるコートでテニス観戦。


午後は床屋へ。

先月来たとき、「新年はパーマでイメチェンしましょう。テーマは“大人っぽく”で」と言われていた。

気づけば髪はくるっとしていて、色も少し明るい。

鏡を見ると、自分なのに少しだけ他人みたいで、少し照れくさい。


外側は変わったけれど、中身はたぶん変わっていない。

心の自分は、たぶんずっと16歳くらいのままだ。


でも現実では、求められるのは「大人の自分」だ。

落ち着いていて、ちゃんとしていて、頼られる側の自分。


その役をやりながら、内側では相変わらずの自分が動いている。

その二つの間で、毎日をやっている。


本当の大人のかっこよさって、何だろう。

弱さを隠す青さも悪くはないんだけれど、大人の悪あがきは見苦しい。やっぱり弱さを認めて笑い飛ばす潔さ。

いざという時のプライドの捨てっぷり、これができるとかなりかっこいい。

たぶん私は、まだそこに向かっている途中だ。


だから今年は、「本当の大人」について考える一年になるのかもしれない。

求められる自分と、本当の自分。

その間で揺れながら、それでもごまかさずに立てる人。


そんな大人に、少しずつ近づいていけたらいいなと。

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