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毎日ブログ

2026/06/13
926/1000 夜のさくらんぼ狩り   

父がさくらんぼを買ってきた。

山形の6月と言えば、やはりさくらんぼだ。

たくさん食べる果物ではないかもしれないが、赤く艶やかな実は見ているだけでも楽しい。まるで季節そのものが食卓に並んだような気分になる。

この時期になると、あちこちで「さくらんぼ狩り」の看板を目にする。

私も子どもたちが小さい頃、一緒に出かけたことがある。様々な品種を食べ比べながら歩くのはなかなか楽しく、今でも良い思い出だ。

先日テレビを見ていたら、そのさくらんぼ狩りを夜に開催している農園が紹介されていた。

これは面白いと思った。

さくらんぼ狩りというと、家族連れが昼間に楽しむものというイメージがある。しかし、その農園では夜にライトアップを行い、星空を眺めながらさくらんぼ狩りを楽しむという。

同じさくらんぼ。

同じ農園。

なのに、昼を夜に変えただけで、まったく違う魅力が生まれている。

家族向けだったものが、若いカップルや大人向けの体験にもなる。

これは経営の世界でいう「市場開拓」という考え方に近い。

新しい商品を作るのではなく、今ある商品を別のお客様に届ける。

私たちはつい、「新しいことをやるには新しい商品が必要だ」と考えがちだ。しかし実際には、見せ方や届ける相手を変えるだけで、新しい価値が生まれることも少なくない。

そう考えると、身の回りにはまだまだ可能性が眠っているように思う。

山形の6月の風物詩であるさくらんぼ。

そのさくらんぼから、商売のヒントをひとついただいた気がした。

2026/06/11
924/1000 問題児の役割   

今朝、先輩経営者の話を伺った。

社員同士の対立や、一部社員の暴走に悩まされたことがあったそうだ。

その時、ある人から言われた。

「社長としての覚悟が足りない」

なかなか耳の痛い言葉である。

さらに印象的だったのは、その後の話だった。

振り返ると、そうした問題を起こす社員は一人ではなかったという。

時代ごとに姿を変えながら、何度も現れた。

そして先輩はある時、こんなことを思ったそうだ。

「あの人たちは、私に何かを教えるために現れていたのではないか」

言うべきことを言うこと。

決めるべきことを決めること。

社長としての覚悟を持つこと。

そんなことを教えに来てくれていたのかもしれない、と。

実は私も、その話を聞いて妙に納得してしまった。

会社だけではない。

人生でも、なぜか同じような問題が繰り返し現れることがある。

相手は違うのに、なぜか似たような出来事が起きる。

もしかすると、それはまだ宿題が終わっていないということなのかもしれない。

もちろん、問題はない方がいい。

けれど問題を運んでくる人もまた、自分に何かを気づかせる役割を持っているのだろう。

そう考えると、少しだけ見え方が変わる。

感謝を忘れず、言うべきことは言う。

そして決めるべきことは決める。

経営とは、その繰り返しなのかもしれない。

2026/06/09
922/1000 10年目の交差点   

社長になって今月で丸10年。

新社屋への引越し、コロナ禍、ベテラン社員たちの定年退職、そして新しい世代の入社。

振り返れば、変化の連続だった。

今、私はその過渡期のど真ん中にいる。

次の世代へバトンを渡す準備もしなければならない。

同時に、その次の未来に向けて新しい手も打たなければならない。

この一年は、おそらくこの10年の総仕上げとなる一年だ。

10年なんとかやって来て

希望のある人生、希望のある会社をつくるのが社長の仕事なのだと思う。

世の中には不安も課題もたくさんある。

それでも、「明日は今日より少し良くなるかもしれない」と思える会社でありたい。

社員がそう思えれば、お客様にも地域にも、その希望は伝わっていく。

10年目の交差点。

どんなことがあっても希望を掲げて行こう。


2026/06/07
920/1000 たった200円で気分が上がる   

私は掃除はあまり好きではないが、整理は好きだ。

妻は掃除は好きだが、整理は苦手。苦手あるあるで妻は収納用品をとにかく買ってくる。

 

お片づけのプロとして言わせてもらうと、収納用品は最後の最後に考えるもの。

 

まず目的を決める。

次に物を減らす。

使う頻度や使う場面を考え、

そして定位置を決める。

収納用品はその後だ。

だから私は自宅では収納グッズをほとんど買わない。妻が買ってきて使わなくなった収納用品を再利用することが多いからだ。

 

ところが今回、珍しく収納グッズを買った。

セリアのクリアトレーを二つ。

合計200円である。

 

収納するのは時計の替えバンドと専用工具、それにクロスやちょっとした小物たち。

これまでも収納はできていた。しかし、妻のお下がりの収納用品だと、形も色も素材もまちまちで、どこか間に合わせ感がある。

 

機能的には何の問題もない。

けれど、眺めた時の気分が違うのだ。

透明なトレーを二つ重ねただけなのに、工具はここ、クロスはここ、替えバンドはここ、と景色が整う。

 

なんだかんだ言っても収納用品にはやはりワクワクさせられる。

たった200円。

高価な買い物ではない。

しかし、こういう小さな満足感は案外大きい。

人の気分というのは面白いもので、たった200円で上がってしまうのである。


2026/06/05
918/1000 やらない勇気   

先日、経営の勉強会で「アンゾフのマトリックス」という考え方を学んだ。

会社の成長戦略を、

①市場浸透

②商品開発

③市場開拓

④多角化

の4つに分類するというものだ。

図にするとシンプルなのだが、眺めているうちに、経営の本質が見えてくる。

私たちはつい、「新しいこと」に目が向く。

新規事業。

新サービス。

新しい市場。

経営者であればなおさらだろう。

何か面白いことはないか。

新しい収益源はないか。

そう考えること自体は悪くない。

しかし、この理論の面白いところは、「どこへ行くか」だけでなく、「どこへ行かないか」も示してくれることだ。

特に④の多角化。

新しい商品を、新しい市場へ投入する。

夢はある。

しかし同時に、最もリスクが高い。

商品も分からない。

お客様も分からない。

言ってみれば、地図もコンパスも持たずに航海へ出るようなものだ。

一方で②の商品開発や③の市場開拓は、すでに持っている強みを活かせる。

技術。

経験。

人脈。

信用。

そうした積み重ねを土台にして前へ進むことができる。

考えてみれば当たり前の話だ。

野球が得意な人が、まずは野球を伸ばす。

料理が得意な人が、まずは料理で勝負する。

それなのに会社になると、なぜか急に全く違う競技に挑戦したくなる。

アンゾフのマトリックスは、その暴走しがちな気持ちを静かに引き戻してくれる。

「あなたの強みは何ですか?」

と問いかけてくるのである。

経営の仕事は、新しいことを始めることだと思っていた。

しかし最近は少し違う気がしている。

むしろ、

「やらないことを決める」

ことの方が大切なのかもしれない。

限られた人員。

限られた時間。

限られた資金。

だからこそ、自分たちの強みが生きる場所に集中する。

遠回りに見えて、それが一番確実な成長への道なのだろう。

アンゾフのマトリックスは、事業を増やすための理論ではない。

自分たちの立ち位置を見失わないための地図なのだと思う。